神戸地方裁判所竜野支部 昭和55年(ワ)2号 判決
主文
被告らは各自原告に対し、金六二四万五〇〇〇円及び内金五七四万五〇〇〇円に対する昭和五五年一月一五日から完済まで年五分の割合による金員を支払え。
訴訟費用は被告らの負担とする。
この判決は仮に執行できる。
事実
第一当事者の求めた裁判
一 請求の趣旨
主文一、二項同旨
仮執行宣言
二 請求の趣旨に対する答弁
原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
第二当事者の主張
一 請求原因
1 被告会社は貴金属地金の鉱業処理及び加工品製造販売等を等を業とする会社であり、姫路市<以下省略>に姫路支店を設け営業しているが、被告Y1は右支店の支店長であり、被告Y2は次長である。
2 昭和五四年六月二五日ごろ被告Y1、同Y2らは原告方を訪れ、金の現物の購入を希望していた原告に対し、「現物もよろしいが、現物よりも予約をしてもらえればその方が有利です。現物の値段は一グラム約二〇〇〇円で一キロ買うと二〇〇万円になります。その二〇〇万円で予約取引をしてもらえれば、一キロに対する保証金が二〇万円ですから、一〇キロの予約ができます。そうすれば今の金の相場の上り具合からみて、一年辛抱してもらえば一グラム二四〇〇円ぐらいになるでしょう。少なくとも二三〇〇円は間違いないから請合います。一〇キロ予約して一グラム二〇〇〇円が二三〇〇円に値上りすると三〇〇万円の儲けになります。満期時に二三〇〇円としても一〇キログラムで約三〇〇万円の利益ですから、あなたの希望しておられる現物一キログラムとその上に一〇〇万円近い現金が入りますし、私の方は一キログラムについて五万円の手数料さえ貰えばよろしい。保証金は現金でなくとも有価証券、株券でもよろしい。もちろん株券の場合は名義も配当もあなたのものですから手許におかれるのと同じです。」と言葉巧みに現物取引より先物取引の方が有利であり、金は値上りを続けているので先物取引をすれば莫大な利益を得られることが確実であると説明し、先物取引をするよう勧誘した。
3 原告は金取引には全く知識経験のない老人であり、被告Y1らの話を信用して六月二五日五キログラム、翌二六日五キログラムを予約し、さらに追加買いを勧められて七月六日五キログラム、同月三〇日五キログラムを予約した。
原告は被告Y1らから金相場は上げに入っているから絶対に儲かると言われ本件取引に入ったもので、その際現物価格とは別個に先物価格があり、それがどのように決定されるかということや、増し担保(追加保証金)が必要になる場合がある筈のことについてはなんらの説明もなかった。
4 しかるに同年八月七日ごろ、被告Y1が突然し増し担保一〇〇万円を入れて下さいと要求した。原告は全く寝耳に水のことに驚き、「そんなことを言われても金がない。」と答えると「では先に予約した六月注文分は売るしかない。しかし相場は今が底だから今投げても上げ相場の安いところを買って埋め合わせをつければよろしい。私に任せなさい。」と何も分らずおろおろしている原告にうむを言わさず右六月注文分を売却させ、昭和五四年八月一一日付で五キログラムを原告の名で買い予約した。
5 昭和五四年九月二七日金は著しい上げ相場に入ってきていたので原告は売りを強く希望したが被原Y1らは上げ相場は今後さらに続くと難色を示し、結局八月一一日付で注文した五キログラムだけを売却することになった。
6 ところが同年一〇月二八日になってY2から「相場が下っている。もし入金しなければあなたの金はゼロになりますよ。」と一〇〇万円の増し担保を脅迫まがいの強い調子で要求してきた。原告は仕方なく持っていた株式の残り全てを渡した。
続いて同月三〇日に同じ調子で一三〇万円の増し担保を要求し、原告は四方金策して現金六〇万円を渡し、被告会社に預けていた株式の一部を売却し、売却金額と預けていたときの評価額の差で補うことにした。
7 しかし同年一一月二日又もや一〇〇万円の増し担保を要求され、原告は万策つきて原告代理人に相談した。
原告代理人は原告を伴って被告会社姫路支店を訪ね、被告Y1、同Y2らに金先物取引の違法、増し担保要求の不当性を追求したが、同被告らはこれを受け入れず、昭和五四年一一月五日原告の了承なく買い予約注文として残っていた一〇キログラムを勝手に売却処分してしまった。
8 そして同被告らは原告が預けていた株式の多くを無断売却した売却金及び原告から預っていた金員合計五七四万九一八三円から損金、手数料名下に五七四万五〇〇〇円を差引いた残金四一八三円及び原告が預けていた株式のうち売却処分されなかった株券のみを返還すると原告に通知してきた。
なお右残金及び株券は本訴提起後返還を受けた。
9 被告会社が行なっている右金取引は、契約の際は金一キログラムにつき二〇万円の予約金を納めさせ、実際の金の納期、残代金の決済時期を約一年先とし、その間依頼者の申し出により、その時点での先物の相場価格で売却処分し、差金決済するものである。これは実質的にはわが国で許容されていない商品の先物取引行為に該当する(商品取引所法第八条)。
10 前述のように被告Y1、同Y2らは原告に対し、先物取引の有利性を強調するばかりで価格決定の方法、追加保証金の制度など現物取引と異なる基本的な先物取引の特質についてはなんら具体的な説明をしておらず、右契約の際に原告に作成させた金地金買付注文書には先物取引(予約取引)における価格決定の方法、追加保証金の制度についての記載があるが、価格決定の方法については後述のように実際は右書面の記載と全くかけ離れたものであり、また追加保証金についての記載も極めて抽象的かつ簡易なものであって右記載からその実際上の内容運用を認識することは不可能である。
11 右注文書によれば、価格はスイス、ロンドン、ニューヨーク、シカゴ四大市場の平均価格の換算価格によって決定されるかの如く記載されている。原告も特に被告らから説明がないのでそのように理解していたものである。
ところが本件取引における価格決定は右方法と全く異なるものであって、東京金為替市場とかファーイーストリーファンなど、その実態の不明な架空市場を使って極めて不当な先物価格を決定しているものである。
なおスイス市場、ロンドン市場においては本件のような先物取引はなされていない。
12 さらに被告会社から原告に対し一方的に通知して来る価格の推移を検討すると、現物取引、一ヵ月先、二ヵ月先・・・・一一ヵ月先と金の引渡時期を時間的に並べてみてその価格を比較すれば、一番早い現物取引と一番遅い一一ヵ月先物が最も高く、その中間は著しい低価格になっている。即ち買い予約注文をしてから二、三ヵ月たつと例外なく先物価格は急激に低下し始める。これは被告会社等業者が介入して自ら支配できる先物を売りに出し、価格を低下させて客に追加保証金を請求し、これに応じない者の分については強制的に処分をし、さらに価格を低下させるという価格操作をしているものと思われる。
13 原告が追加保証金を請求された時点での契約価格と現物価格を比較してみると昭和五四年八月七日以外の全ての時点で現物価格の方がはるかに高額であって明らかに追加保証金の必要性はないのに被告らはその納入を強要しているものである。
14 以上のとおり、被告Y1、同Y2は被告会社の従業員としてその指示により、本件金先物取引がその構造上殆んど利益が期待できず、莫大な損害も容易に予測できる不法ともいうべき取引であることを知りながら確実にもうかると甘言を弄し、追加保証金や価格決定の方法についてことさら説明をせず、世界の四大市場の価格の平均で価格が決定される内容の契約書を示して原告を誤信させ、契約と異なる不当な方法で先物価格を決定して追加保証金を請求し原告にその納入が必要であると誤信させ、あるいは原告の承諾なしに残取引を処分してしまったものであって、被告らは共同して原告に対し右種々の詐欺行為をして原告に五七四万五〇〇〇円の損害を与えたものである。
原告は本件原告訴訟代理人らに本件訴訟を委任し、報酬として五〇万円を支払う旨約束したので右金員も被告らの共同不法行為により原告が受けた損害に加えられるべきである。
よって被告らに対し、合計六二四万五〇〇〇円及び弁護士費用を除いた内金五七四万五〇〇〇円に対する本訴状送達の翌日から完済まで民事法定利率による遅延損害金の支払を求める。
二 請求原因に対する答弁及び被告らの主張
1 請求原因1は認める。
2 同2は莫大な利益を得られることが確実であると説明したことは否認し、その余は認める。
3 同3は原告がその主張のように被告会社との間で金の買予約をしたことを認め、その余は否認する。
原告は株式や商品の売買に詳しい方である。
被告Y1、同Y2は金予約取引の仕組を説明した後、金の相場は国際的な諸要因により変動が激しく、今は上りを続けているが下ることもあるとはっきり言っており、また保証金は金売買契約履行を担保する性質の金員であり、契約当時にくらべ金の市価が大幅に変動して既に差入れた担保の限度を超えたときは追加保証を要することを説明している。
4 同4及び5は原告主張のような売却買付のあったことは認めるが、その余は否認する。
5 同6のうち前段は原告主張のように株券の交付を受けたことを認め、その余は否認する。
後段は認める。
6 同7のうち原告と原告代理人が被告会社姫路支店を訪れたこと、金一〇キログラムを売却したことを認める。
7 同8は原告の株式を売却したのが無断であったとの点を否認し、その余は認める。
原告は被告会社と次のとおり取引した。
(一)イ 昭和五四年六月二五日五キログラムを一〇一〇万円で買注文、手数料一二万五〇〇〇円
ロ 翌二六日五キログラムを一〇〇五万円で買注文、手数料一二万五〇〇〇円
ハ 同年八月七日右イロ合計一〇キログラムを一九七〇万円で売注文、手数料二三万円
イロの買とハの売で損金四五万円、手数料と合わせて九三万円の損勘定
(二)イ 同年七月六日五キログラムを一〇八〇万円で買注文
ロ 同月三〇日五キログラムを一一三六万円で買注文
ハ 同年一一月五日右イロ合計一〇キログラムを一七八〇万円で売注文
イロの買とハの売で損金四三六万円、手数料四八万円と合わせて四八四万円の損勘定
(三)イ 同年八月一一日五キログラムを一一〇二万五〇〇〇円で買注文
ロ 同年九月二七日右五キログラムを一一三〇万円で売注文
イの買とロの売で利益二七万五〇〇〇円、手数料二五万円を差引いて二万五〇〇〇円の利益
右(一)(二)(三)の取引を合計すると原告の損勘定は五七四万五〇〇〇円となったものである。
8 請求原因9は争う。
本件取引は原則として定められた期限に現物を授受するものであるから先物取引ではない。仮に先物取引であるとしても金地金は商品取引所法指定の商品ではないので商品取引所法第八条違反にはならない。
9 同10は金地金買付注文書に価格決定の方法、追加保証金についての記載のあることは認め、その余は争う。
右の記載により株式売買の経験のある原告は当然に追加保証金について理解しているものである。
10 同11は争う。
被告会社は訴外東京ファミリー貿易株式会社及びその業務提携先たる訴外遠東利豊金行有限公司(ファーイーストリーファン)との間に契約を結び被告会社と取引客との間で売買の成立した金地金を右訴外会社に買または売注文して目的物の授受を確保していた。
四大市場の平均価格の換算価格によって決定されるというのは右訴外会社が被告ら業者に流す価格に関してのことである。
またスイス金市場とロンドン金市場で先物取引がなくても右二市場は世界の金価格形成に絶大な影響力を持っている。
右訴外会社での予約物の価格形成の方法は被告会社らの業者会員が集まり板寄せ式による単一値段の競争売買(セリ)を行ない、このセリで定まった価格が顧客との取引価格となるものである。
11 同12は争う。
金地金の現物や先物の値段は内外の政治経済情勢などもろもろの原因から形成されるものであり、原告主張のような価格の動き方に別段矛盾はないし、人為的操作の入る余地はない。
12 同13は争う。
追加保証金の正当性、必要性については前述3で述べたとおりであり、これについて原告との間に見解の相違があるが、ともかく買付注文書に明記されているので契約当事者としてはこれに従うべきものである。
13 同14は争う。
被告らはなんら欺罔手段を用いて原告を誤信させた事実はない。原告の損失は商行為に伴う損金であって、詐欺ないしは不法行為による損害ではない。
第三証拠
一 原告
1 甲一号証の一ないし八、二号証の一ないし一九、三号証、四号証
2 原告本人、被告会社代表者本人、被告Y1本人、被告Y2本人
3 乙一号証、四号証、七ないし一一号証の各成立を認め、一一号証は原本の存在も認める。その余の乙号証の成立は知らない。
二 被告ら
1 乙一ないし一一号証
2 被告会社代表者本人、被告Y1本人、被告Y2本人
3 甲号証の成立を認める。
理由
一 被告会社代表者本人尋問の結果によれば、被告会社は金地金の販売をしていたが、予約取引と称し顧客から金一キログラム当り二〇万円の予約金を徴して将来の一定の時期に残金と引換えに引渡す販売方法もとっていたこと、右予約物の金については引渡時期が一ヵ月先から一一ヵ月先までのそれぞれについて毎日価格が定められるが、その価格は東京ファミリー貿易株式会社が開設している東京金為替市場に被告会社ら同種の業者が参加して毎日右予約物の売買をし、その需給関係で形成されるものであること、顧客が予約した月物の価格が契約価格より下って当初の予約金の担保力が減退した場合は追加予約金の払込を要求していたことが認められる。さらに弁論の全趣旨により被告会社が顧客との契約の際使用している用紙と認められる乙五号証によれば、被告会社は顧客から予約金を徴して金地金の予約売付注文をも受けていたことが認められる。
そうすると右金地金の予約販売と称するものは商品の先物取引と全く同性質のものであり、東京金為替市場が商品取引所にあたり、被告会社はその取引員であり、被告会社の使用人であることについて当事者間に争いのない被告Y1、同Y2は被告会社のため商品売買の委託を勧誘する外務員であり、さらに予約金は委託証拠金とみるべきである。
被告らは本件取引は定められた期限に現物を授受するものであるから先物取引ではないと主張するが、穀物取引などでも現物の授受が前提となっているが反対売買により差金決済が可能なのと等しく、金の現物の授受は一応の名目に過ぎないと考えられる。このことは当事者間に争いのない被告Y1、同Y2らが金の現物一キロを買いたいと思っていた原告に対し一〇キロもから買いして期限に売ることを勧めていたことからもうかがわれる。
結局原告と被告会社との契約は原告が金地金の先物売買を被告会社に委託するものであったと認められる。
二 成立について争いのない乙一号証、七ないし一〇号証によれば、昭和五五年四月末に内閣法制局が新しい解釈を出すまでは、金の先物取引をする商品市場類似の施設は商品取引所法により禁止されているとの公的解釈がとられていたことが認められる。
そうすると当然のこととして原告が委託した当時の東京金為替市場も私設のものであるだけでなく違法のものであり、また商品取引所法の適用のある商品の取引のように委託者保護のための厳格な法的規制はとられておらず、いわば野放しの状態にあったものと解される。
三 原告が被告Y1、同Y2らの勧誘により昭和五四年六月二五日から同年一一月五日までの間、被告会社に金地金の先物の売買を委託し、結局売買差損金と手数料合計五七四万五〇〇〇円の損害を受けたことについては当事者間に争いがない。
四 原告は被告Y1、同Y2らの不当な勧誘を主張するのでこの点につき判断する。
およそ商品の先物取引は高度に発達した専門的な経済制度の一つであって商品の需要供給の関係、政治経済の動向、商品の生産に影響を与える事情の予測等市場価格形成の要因の把握には高度の知識経験を必要とし、小額の資金(証拠金)で大量の取引をすること、値動きの激しいことと相まって一つ間違えば不測の損害の生ずる極めて投機性の高いもので、過去にこれが原因となって多数の顧客が回収不能の損害を蒙っていることは公知の事実であるから、商品取引につき委託の勧誘を業とする外務員は商品取引につき知識経験を有しない顧客に対し商品取引を勧誘するに当っては、制度の仕組、とりわけ損勘定となった場合の追加証拠金の必要性について熟知させるように努め、さらに利益が生じることが確実であると誤解させるような判断を示す言辞を用いないようにする注意義務があるものというべきであるが、殊に金地金についての先物取引では前述のように制度、取引方法は公認のものでなく、他の公認の商品取引のそれをまねているに過ぎず、さらに商品の性質上常に現物価格と先物価格が二重に存在し、現物価格は騰貴しても先物価格は下落するといったような複雑な動きを示して一般顧客に誤解を生じさせ易い特質があるから前記外務員の注意義務は一そう厳格に解されなければならない。
ところで、被告Y1、同Y2らが金の現物買受を希望していた原告に対し、請求原因2記載のような言辞を用いて金の先物を買うよう勧誘したことは当事者間に争いがなく、原告本人尋問の結果によれば、追加証拠金の必要なことは全く説明せず、原告が買付注文書に書いてある追加予約金とはどういうものかと質問したのに対し、万一、間違いがあったときの用意に書いてあるだけだと言葉を濁したにとどまり、先物の価格がいかなる方法で定まるかも説明せず、先物価格とは異なる現物価格が騰貴を続けていることを指摘して期限には大きな利益を得られることが確実であることのみを強調し、原告に当初証拠金を払いこみ後は待つだけで利益は確実であると誤信させ、その結果原告は被告会社との間で本件金先物売買の委託をしたものであることが認められ、被告Y1、同Y2各本人尋問の結果中これに反するものは措信できない。
被告らは契約の際原告に作成させた金地金買付注文書に価格決定の方法も追加予約金の必要な場合も明記してあり、原告はこれを読んで当然知っていたはずであると主張し、成立について争いのない甲一号証の二によれば、その趣旨の記載があるが、前認定のように世界の四大市場価格とは関係なく東京金為替市場という私設市場で形成された価格によっていたのであるから右の記載は全くのでたらめであり、仮に原告がこれを読んで追加証拠金のことを知っていたとしても真実の価格決定の仕組や追加証拠金がいつ必要となるかについては理解していなかったであろうことは明らかである。
五 結局被告Y1、同Y2らは前記外務員としての注意義務を怠った不当な勧誘により原告の判断を誤らせて安易に金の先物取引委託契約を締結させた結果、原告に対し差損金及び委託手数料相当の損害を与えたものであり、また被告らの行為は被告会社の使用人としてその事業の執行につき原告に損害を与えたことにもなるから、被告らは右原告の損害を賠償する責任を負い(原告は被告会社に対しては民法七一五条による責任を主張していないが、その要件に当る事実はすべて主張されているので被告会社に使用者責任を認めることはなお弁論主義の範囲内であると考える)、被告らは各自原告に対し差損金及び委託手数料相当の金五七四万五〇〇〇円及びこれに対する本訴状送達の翌日であることが記録上明らかな昭和五五年一月一五日から完済まで民事法定利率による遅延損害金の支払義務がある。
さらに本件係争の経緯からみて本件訴訟追行のための弁護士費用五〇万円も前記被告らの不法行為に基づく損害と認めるのが相当であるから被告らは各自原告に対し右金員の支払義務がある。
よって原告の請求をすべて認容し、訴訟費用及び仮執行宣言につき、民訴法八九条、一九六条を適用して主文のとおり判決する。
(裁判官 鈴木純雄)